住んでいる自治体に対する満足度を尋ねる、賃貸住宅建設大手の大東建託の住みここちランキングが25日に発表されました。6年連続で宮城県富谷市が東北のトップに輝きました。

 調査は、大東建託が東北に住む20歳以上の男女約5万5000人を対象に実施しました。今住んでいる地域の治安や防災、利便性など47項目を5段階で評価しました。

 このうち東北の自治体の1位に輝いたのは6年連続となる富谷市でした。2位は利府町で、以下トップ10のうち8つを仙台市とその近郊の自治体が占めました。

 トップの富谷市について専門家は、商業施設や交通の便利さと新興住宅地ならではの親しみやすさを挙げます。

 麗澤大学宗健教授「富谷市は大型ショッピングモールとかショッピングセンターが車で行ける範囲の中にたくさんあって、交通の道路としても幹線道路とか高速にも近いということで、郊外での車での暮らしやすさ静かさみたいなものが評価の高さになっています」

 「住んでいる人たちの半分以上が外から引っ越してきた人で、比較的負担感の少ない人間関係の下で車で生活しやすいという評価の高さが富谷市の背景だと思います」

 また、宮城県の住み心地の良い駅ランキングでは、1位が仙台空港アクセス線の杜せきのした駅、2位が仙台市地下鉄南北線の長町南駅などとなりました。

 6年連続1位になった富谷市では「親しみやすさ」と「防災」でそれぞれ1位となっています。新しい居住者が多くほどよいご近所づきあいで過ごせる点や、地盤の固い丘陵地にあるという点が評価につながっています。

 富谷市民「実際私も20年住んでいるんですけど、住んでてあまり不便に感じることがないので納得の結果というか、市民としても率直に嬉しい」「小さい頃から比べると、どんどん人増えてるなというのは感じますね。このまま人が増えて発展してほしいと思います」

 若生富谷市長も25日の定例会見で喜びをにじませました。

 若生裕俊富谷市長「東北77市の中で唯一駅が無い。総合病院も無い、ある意味都市機能とすれば決して恵まれた自治体ではないにもかかわらず、ずっと第1位をいただけてるというのは大変うれしく思いますし、市民の皆さんの市民力の高さが自治体評価ランキングにつながっているのではないかと思っているところでございます」

 2位の利府町は、前年の6位から順位を4つ上げています。娯楽施設などのにぎわいの面で1位となり、専門家は大型商業施設の改修などが評価に影響しているとしています。

 利府町民「ちょっとの間にイオンとか色々できてびっくり。全部そろってるからとても住みやすいと思います」「自然が多いので子育てしながら遊ぶ場所が多くて、そういうところではにぎわいというか気持ちよく集まって楽しい時間が増えているっていうのはあるんじゃないでしょうか」

 利府町の熊谷町長にも、今回のランキングの結果について聞きました。

 熊谷大利府町長「2位をいただいたということは、大変光栄なことだと思っております。上には上がいるということで、目指すべき目標もいただいた形かなと思っております。

利府町をまずは知ってもらおうと、知ってもらったら来てもらおうと、来てもらっていい街だと思ってもらったら住んでもらおうと、この知る来る住むという戦略に則ってまちづくりをしています。それが段々と形が見えてきたのかなというところでしょうか」

 宮城県の住み心地の良い駅ランキングでは、1位は仙台空港アクセス線の杜せきのした駅、2位は仙台市地下鉄南北線の長町南駅、3位は仙台市地下鉄東西線大町西公園エリアなどとなりました。