30日に発生したカムチャツカ半島付近の地震による津波は、カキ養殖に大きな爪痕を残しました。漁業関係者らは被害状況の確認や復旧作業に追われていました。

 1日正午時点のまとめで、宮城県の水産業関連の被害は気仙沼市と南三陸町でカキとホタテの養殖施設に損壊があったと報告があり、今後、被害は更に拡大するとみられています。

 1日朝、宮城県沿岸部では漁師らが被害を受けたカキ養殖施設の復旧作業に追われていました。

 この地区では気仙沼大島大橋周辺ほどの被害は確認されませんでしたが、養殖施設を固定するロープが切れるなどの被害が確認されました。被害の全容は把握できていないということです。

 カキ生産者「津波は一番怖いんだね。2、3日経ってみないとはっきりとした数字(被害)はねぇ」

 石巻市の荻浜でも、朝早くから生産者らが被害の確認に追われていました。

 前のシーズン、宮城県では海水温の上昇などによって5割以上のカキが死滅する被害があり、期待していたところを津波が襲いました。

 「ほとんど全部いかだが引ける状態(動いた状態)というか、いかだが脱落したとかそういうのはほとんどですね」

 そして、接近中の台風9号により養殖施設に更なる被害が及ばないよう懸命に復旧作業を続けていました。

 カキ生産者「カキとカキがぶつかって、それに台風の大きな波が来るとぶつかって、お互い押し合うので、海の中に落ちていく。そうすると何も残らなくなっちゃうそういう状態です」