石破茂総理大臣の退陣論が強まるなか、自民党は8日に両院議員総会を開きました。改めて続投の姿勢を示した石破総理に対し、辞任を求める声や総裁選の前倒しを求める声が相次ぎました。

■“石破おろし”前倒し総裁選を要求

石破総理 「(参院選を)戦っていただいた皆様方、ご支援いただいた皆様方、厚く御礼を申し上げますとともに、あのような結果を招きましたことに対しまして心からおわびを申し上げる次第でございます」

 大部分が非公開で行われた、自民党の両院議員総会。石破総理は冒頭、参院選の敗北を陳謝しました。賛否が渦巻く石破総理の進退はどうなるのでしょうか。

無派閥 御法川信英衆院議員 「総裁選やってくれという話、もちろん多かったですね」

旧安倍派 西田昌司参院議員 「意見をしたほとんどが総裁選を前倒ししろということですが、石破総理のお言葉を聞かせてくれという話があり、そこで石破総理から話があったんですが、自分としては関税やコメの問題などまだまだしなければならない国政の課題がたくさんある。それをずっとしていかなければならないとおっしゃるだけでしたね。出処進退も含めて一切お話にならない」

 総会では“総裁選の前倒し”を求める声が相次ぎ、総裁選挙管理委員会で今後の対応を検討していくことになりました。

 総会に出席した、旧安倍派の議員は…。

旧安倍派 高橋はるみ参院議員 「思いは一緒です。(総裁選を)やるべきです」

西田参院議員 「(Q.総裁選の必要性は?)必要だと思います」 「これからどなたが党の総裁にふさわしいのかと、そういうことを党を挙げてやっていかなきゃならない」

■石破総理は続投の意思

 一方で、こうした石破おろしに対する風当たりも強くなっています。

自民党若手 「どんどん安倍派が勝手に騒いでいるみたいな感じにみられていて、世論から見放されるよね」

 中堅・若手議員も、総裁選の前倒しが必要だと訴えます。

麻生派 中村裕之衆院議員 「私としてはフルスペックの総裁選をやってほしいと思います。それはここで自民党が再生をしていくための大事なステップになると思いますから」

旧茂木派 鈴木貴子衆院議員 「自由民主党という組織として、そして組織の長として必達目標を掲げ、それが達成できなかったことに対しての自民党再生、再興に向けての立て直しという意味ではリセットが必要であると」

 鈴木貴子議員の父で無派閥の鈴木宗男参院議員は、参院選の総括が出てから総裁選の議論をすべきだと話したうえで、参院選で大敗した原因は裏金議員にあり、石破総理に責任はないと訴えます。

鈴木宗男参院議員 「(有権者から)一番届いた声は、裏金議員のけじめがなってないという強い指摘だったから、これだけはもう一回きちっと党としての処分をしなければ前に進めない。これは岸田政権での処分だから、やっぱり甘かったということ。もう一回ここは仕切り直しだと思います。私は総裁選やる必要ないと思っています」 「(Q.娘さんの貴子先生が新しくトップが代わる必要があると言っていたが?)私は若い人は若い人の声があっていいと思っています。私も若いころは相当突っ走っていた方ですからね、ちょっと似ているところがあるなと思いながらも、私よりも気が強い分、将来性はあるのかなと期待しています」

閣僚経験者 「石破やめろやめろばかりでくだらない。こういう内輪もめみたいなことをやっていると支持率はもっと下がるだけ。石破おろしなんてやっている場合じゃない。しっかりと根本的な原因を検証しないといけない」

自民党中堅議員 「これから多数派工作が始まるんだろうけど、内輪もめを見せただけだし、これでまた支持率が下がるでしょう」

 石破総理は総会終了後、改めて続投の意思を示しました。

「それぞれのご意見というものを真摯(しんし)に受け止め、これから先いろいろと参考にし、それを重視してまいりたいと思っておりますが、党則そしてまた今議論が進んでいる総括そういうものもきちんと踏まえてやっていかねばならないと思っております」

 続投の場合、内閣改造と党役員人事を行う考えがあるか、という記者の質問に対し、石破総理はこう答えました。

「今の時点で考えておりません。何が国家にとって国民にとって一番いいかということを常に考えるのであって人事について私は今考えを申し述べるつもりは全くございません」

 総裁選を行うには、党所属の国会議員と都道府県連代表の過半数の要求が必要で、総裁選挙管理委員会はそれぞれから意思確認を行う方針です。

(「グッド!モーニング」2025年8月9日放送分より)