マダニが媒介する感染症「SFTS」が国内で広がっています。ネコが感染した場合は重症化リスクが高く、またネコからヒトに感染する場合もあり、厚労省は注意を呼び掛けています。
「SFTS」=「重症熱性血小板減少症候群」は、ウイルスを持つマダニにかまれて起きる感染症の一つです。
発熱や吐き気などを引き起こし、重症化すると死亡する恐れもあります。
ANNが調べたところ、今年に入ってから8日までの患者数は131人で、過去最多となった2023年を超える見込みです。
さらに今年に入って死亡した人は、少なくとも13人に上っています。
また、これまでは感染の確認は西日本が中心でしたが、初めて北海道でも確認されました。
JIHS 獣医科学部 前田健部長 「もしかしたら北海道にも、西日本からのウイルスが鳥によって入り込んだか。高齢になればなるほど死亡率が高くなるのがSFTSの特徴」
注意が必要なのは人間だけではありません。
ネコもSFTSに感染し、致死率は6割から7割ほどになっています。
三重県ではSFTSに感染したネコを治療した獣医師が死亡しています。
獣医師にマダニのかみあとはありませんでしたが、SFTSに感染していました。
前田健部長 「少なくとも分かっているなかだと(飼い猫は)100匹以上は死んでいる。野良猫は治療もされていないのでもっと死んでいると思う」
専門家は、ヒトもネコもマダニにかまれないようにする対策が重要だとして注意を呼び掛けています。