京都の夏の風物詩として知られる貴船の「川床」が崩れて客が転落した事故で、店側が「急に水位が上がった」と話していることが分かりました。

■京都 夏の風物詩「川床」崩れる

 雨の影響で川は濁流になっていました。京都市左京区の貴船神社近くを流れる貴船川。濁った水の中に大量のスノコや傘が散乱しています。

 12日午前11時ごろ、この京都市左京区にある飲食店から「川床の床が崩れ、男女が川に落ちて流されそう」と消防に通報がありました。

 川面に張り出した桟敷の上で料理などを楽しむ川床。夏の風物詩として知られ、毎年、多くの人が訪れますが、貴船川のそれは特に水面近くに作られるのが特徴です。その川床が崩れ落ちたのです。

 客が6人いましたが、うち5人は自力で脱出しました。ただ、70代の女性が一時、取り残され、40代の飲食店従業員が救助に入ったといいます。消防が到着した時には、すでに2人も川から上がっていましたが、70代女性は気分不良、男性従業員は両足の打撲などで救急搬送されました。

 京都府土木事務所によりますと、店側は「水位が下がったので営業していたが、急に水位が上がった」と説明しているといいます。京都市では48時間で106.5ミリ、8月1カ月の平年雨量の約7割にあたる雨が降っていました。

■帰省ラッシュ&各地にぎわい

 12日が休みだった人にとっては11日までの3連休と13日からのお盆休みを組み合わせると、最大9連休になる今年のお盆。空港では朝から多くの帰省客らが行き交っています。

孫と再会した人 「小さい赤ちゃんの時から可愛がっていたから、うれしくて」

 12日、大阪府豊中市にオープンした「豊中つばさ公園『ma-zika』」。実は伊丹空港の滑走路と隣接しているのです。

訪れた人 「迫力があって、かっこよかった」 「音も近くに聞こえて子どもたちにはよかったと思う」

 札幌市の水族館で人気のキタイワトビペンギン。12日は生後2カ月の2羽の赤ちゃんが主役です。生まれて初めてのプールデビューなのです。

AOAO SAPPORO 越愛華さん 「時間が経つにつれてどんどん泳ぐのが上手になると思う」

 神奈川県箱根町へ向かう道路は渋滞が起きていて、奥までずらっと車が並んでいます。土産物通りも身動きが取れないほどです。

東京から来た人 「温泉入りたいねって、有名だから。今年9連休です。最長、マックスで」

 そんな箱根観光の目玉といえば、緑の中を抜けて夏の景色を楽しめる開放的なロープウェー。

 向かう先は火山が生んだ絶景、大涌谷。ところが…。

 標高約1000メートル。山の天気は変わりやすく、風は吹き荒れて視界も真っ白です。それでも皆さん、めげません。

訪れた人 「(この景色も)逆に良い、珍しい」

 「仕事も悪くない」と話す人も…。

出勤した職員 「きょうは静かな環境でたまっている仕事もはかどっている」

 滋賀県庁では、お盆に合わせて職員が集中的に有休を取得する制度を46年前から続けています。

出勤した職員 「あす以降は休みの予定。リフレッシュしたい」

 休暇の4日間で冷房や照明の電気代など約60万円の削減が見込まれるということです。

■国道崩れ車3台転落 1人骨折

 一方、北陸では11日まで九州に大雨を降らせた前線が北上し、激しい雨に…。石川県内では大雨警報に加えて土砂災害警戒情報も発表されました。

 石川県七尾市では国道が幅20メートルにわたって崩落しました。警察によりますと、トレーラーが走っている時に道路が崩れ、そのまま転落。その後、崩れたことに気付かずに走ってきた2台が巻き込まれたということです。

地元の人 「うわ、すごい抜けとるんやな。運転手どうなったんやろう…心配やね」

 車に乗っていた3人は救出されましたが、1人が骨折する大けがをしました。

 現場周辺は通行止めになっています。石川県は天気の回復状況をみて復旧作業を進めるとしています。