埼玉県八潮市道路陥没事故で、下水道管の内部で発生した硫化水素による管の腐食の影響で陥没が引き起こされたとみられることが分かりました。

 1月28日、八潮市の県道が突然、陥没し、深さ5メートルほどの穴に転落したトラック運転手の男性が死亡しました。

 その後も陥没が起き、最終的に穴は幅約30メートル、深さ約10メートルまで広がりました。

 事故の原因究明にあたっている委員会は今月4日、下水道管の内部で発生した硫化水素が管を腐食させ、管の中へ土砂が流れ込んだとの見解を示しました。

 この影響で地中にできた空洞によって陥没が発生したとみられるということです。

 陥没した箇所の土砂の総重量は約5000トンで、委員会は長い時間をかけて大量の土砂が流れ出た可能性が高いとしています。

 県内では設置から年数が経った下水道管で事故につながる可能性のある激しい腐食がないかなどを調査しています。