日産自動車の経営再建を巡り、行方が注目されていた横浜市の「日産スタジアム」の命名権について、市は現在の半額以下で契約を更新するという方針を明らかにしました。市民からは「安すぎる」という声が上がっています。
■契約料半額以下で更新
横浜国際総合競技場は20年前に日産が命名権を取得し、長年「日産スタジアム」として親しまれてきました。
横浜市民 主婦(70代) 「日産スタジアムって(名前が)良いじゃないですか、なじんでいる」
その後、契約更新が繰り返され、ここ数年の契約料は年間1億円から1億5000万円で推移してきました。
現在の契約が来年2月末で終了しますが、それ以降の契約については、今月に入っても日産との協議がまとまりませんでした。
横浜市 山中竹春市長(52) 「(Q.日産との議論の状況はどうなっているか)現在協議中である。まだ決まったことは確定していない」
先週になってようやく方針が決まり、契約が1年間更新されることが明らかになりました。
しかし、契約料はこれまでの半額以下となる年間5000万円。なぜ、破格の安さになったのでしょうか。
■なぜ、破格の安さに?
横浜市の「日産スタジアム」の命名権、ネーミングライツについて、市と日産の協議が難航していた問題。19日の市議会で明らかになったのは、現在の契約が切れる来年3月から1年間の契約更新です。
しかし契約料は年間5000万円と、これまでに比べ半額以下。市議からも質問が飛びました。
鴨志田啓介横浜市議(40)(19日の市議会) 「5000万円は安すぎるのではないか。日産の経営を支援するという視点もあったのか」
横浜市 担当局長(19日の市議会) 「ネーミングライツの空白期間が生じてしまうという恐れがあり、市民や利用者に混乱が起こるのではないか、そういうことを考えての対応です」
今回の単年契約5000万円という内容は日産側から提示されたもので、これを横浜市が受けた形です。
市側は案内看板などが800カ所以上あるため、付け替えに伴う多額の費用や時間がかかることから、この金額で日産と契約を進めたと説明しています。
横浜市民はこう話しました。
横浜市民 会社員(50) 「やはり日産スタジアムという名前が根付いているので、(契約料の)金額もあるが、このまま残ってほしい」 横浜市民 会社員(40代) 「(契約料下がるのは)それはちょっと。それじゃなくても横浜市、お金ないから。(横浜市は)結構税金もある。これ以上税金が増えるのは困る、正直」
横浜市は、再来年以降の契約先については日産にこだわらず、広く募る予定だということです。
(「グッド!モーニング」2025年9月23日放送分より)