3日午後、コメの平均価格4211円と発表されました。高止まりが続くなか、3700円を切るお得なおコメを発見しました。

■企業努力でおかわり自由

 鍋のふたを開けると、中にあったのはツヤツヤの“新米”。茨城県産の「コシヒカリ」です。

 土鍋で炊いたご飯が自慢の飲食店では、先月中旬から新米での提供を始めました。

 組み合わせバッチリなおかずとともに、今ならではの味覚を楽しめます。

 味も香りも抜群な新米ですが、仕入れ値が去年に比べて約1割上がっているということです。

 コメ高騰のなかでも、ありがたいサービスが…。

 ご飯が“おかわり自由”なのです。

恵比寿 土鍋炊ごはんなかよし 松井巨太統括料理長 「やっぱり厳しいけど一生懸命、土鍋で炊いてお客さんが『おいしい』って。(ごはんのおかわりは)やり続けます」

 今や企業努力が欠かせないと言っていいほどに影響を及ぼしている高騰。3日午後に発表されたコメの平均価格は5キロあたり税込みで4211円。前の週より35円安くなったものの、依然として高水準となっています。

■値上げの可能性 なぜ?

 今、スーパーのコメはどうなっているのか…。

 茨城県産コシヒカリや千葉県産コシヒカリは、いずれも税込みで4687円です。

スーパーセルシオ 和田町店 鶴田英明店長 「10月に入って現在の価格では商品を卸せないと卸売業者から新たに見積もりがきて、ちょっと値上げする予定。5000円近くになる可能性も」

 元々、仕入れ先から現在の価格を提示されていましたが、その後…。

スーパーセルシオ 和田町店 鶴田英明店長 「買い取り業者、集荷業者の買い取り価格が思ったより高くて、『現在の価格を維持できない』と」

 コメの買い方にも影響が出ていました。

スーパーセルシオ 和田町店 鶴田英明店長 「1、2キロのコメがかなり売れている」

買い物客(60代) 「コメは買う、2キロで。4000円を超えると…えっ?て感じ」

■“新米”が作る格安米

 番組では少しでも買いやすい価格で販売されているコメを調査。すると、3キロ2200円で販売されている「コシヒカリ」を発見。5キロに換算すると3666円。

 私たちはコメの生産者のもとへ…。

 作っていたのは農業大学校の学生。農業界のいわば“新米”による新米です。

 学生たちが運営する模擬会社で、生産から販売までを担っています。

コメの生産担当 平松拓海さん(研究科2年) 「種をまいて、苗を作って、収穫する。僕たちが精米を行って近くのコンビニエンスストアやふれあいセンターに出荷」

 5キロ換算約3600円の価格を実現できる訳は…。

コメの生産担当 平松拓海さん(研究科2年) 「普通の農家とは異なって学生が栽培しているので、少し価格を抑えて販売させてもらっている」

 学校の食堂でも提供されるということで、他の学生に味の感想を尋ねると…。

花卉(かき)園芸を専攻 研究科2年生 「とにかくおいしかった。モチモチしていておいしかった」

野菜を専攻 農学科2年生 「すごく楽しみにしていたので、結構おいしいなと思った」

 未来の農業を担う学生が丹精込めて作ったコメは、学校などで一般の人も購入することができます。