2022年、宮城県石巻市の障害者施設で入浴の介助を受けていた女性が全身にやけどを負い死亡した事故で、警察は当時の職員3人を業務上過失致死の疑いで書類送検しました。

 2022年12月、石巻市門脇の障害者支援施設ひたかみ園で入所していた阿部加奈さん(当時38)が職員の介助を受けて入浴した際に全身にやけどを負い、その後死亡しました。

 警察は温度確認が不十分だったとして、20代と40代の女性職員と現場責任者の30代男性職員を業務上過失致死の疑いで15日に書類送検しました。

 事故報告書などによると、職員は熱湯を水で割った後にかき混ぜておらず、温度計や素手で温度を確認しましたが実際は50℃前後でした。加奈さんは、約5分間入浴させられていたということです。

 警察の調べに対し、職員3人は容疑を認めています。

 加奈さんの母親は「親として悲しみは消えません。娘の無念を晴らすためにも施設のずさんさが起こした事故の真相を、裁判を通じて解明してほしい」とコメントしています。