宮城県では23日も住宅街などでクマの目撃情報が相次ぎました。こうした状況をうけ県は10月23日から11月末までを、人身被害防止強化期間に初めて設定して注意を呼び掛けています。

 警察によりますと23日午前5時20分ごろ、仙台市泉区加茂5丁目の県道で体長ウ悪1メートルのクマと乗用車が衝突しました。 クマは逃げ、運転の男性にけがはありませんでした。

 太白区八木山弥生町では22日午後9時半ごろ、路上を走り去るクマ1頭を車に乗った住民が見つけました。

 更に23日午前4時40分ごろには、300メートルほど離れた路上で、歩いていた住民が走り去るクマ1頭を目撃しました。同じ個体かは不明です。

 住民「怖いですね、知らなかったです」「近くの児童公園で出たので下りてくるかと思っていたが、まさかここまで来るとは思っていなかった。これから気をつけようと思います」

 このほか、仙台市太白区秋保町や大和町吉田でも住宅の敷地内で栗や柿を食べるなどのクマの目撃情報が相次ぎました。

 相次ぐクマの出没と被害を受けて、県はクマ出没警報を11月末まで延長するとともに、10月23日から11月末までを人身被害防止強化期間に初めて設定して注意を呼び掛けています。

 県によりますと、10月は22日までのクマの目撃が513件と1カ月の過去最多だった2023年11月の344件を大きく上回っています。

 目撃件数の急増と死亡事故の発生も受け、県は目撃情報や河川敷のやぶ、山へ入る時に注意するほか、クマの餌となる生ごみや果樹などを管理し、朝夕の行動を避けるなどクマと遭遇しない対策を呼び掛けています。

 村井知事「注意事項を認識していただき、そして自ら情報を取って慎重に行動していただきたい」

 県では今後毎日、情報を更新してクマへの注意を呼び掛けることにしています。