春の褒章の受章者が発表され、宮城県から6人と2団体が選ばれました。このうち、東北6県で唯一、紫綬褒章を受章した東北大学大学院農学研究科の教授で農学博士の北澤春樹さんです。

 紫綬褒章は科学技術やスポーツ、芸術文化などで顕著な功績を挙げた人に贈られます。

 受章者は各分野の第一線で活躍する、トップランナーとも形容されます。

 今回の受章者631人のうち紫綬褒章は最も少ない26人で、東北6県では北澤さんただ1人です。

 東北大学大学院北澤春樹教授「乳酸菌の力、特に免疫力を高めるような力を持っていることに気づいてですね、30年以上も研究を続けてきた成果が、ここに結びついたんじゃないかなと自分では思っています」

 北澤さんの専門は、食品・飼料免疫学です。健康や長寿に関わりがあることで知られる乳酸菌について、長年そのメカニズムや新たな活用法を研究してきました。

 研究では、主に豚の腸から採取した細胞に含まれる微生物の働きを調べます。

 北澤さんは、生きた微生物と死んだ微生物で違う効果を体にもたらすことを明らかにしました。

 近年は北澤さんたちの研究成果をベースとした乳酸菌飲料が大ヒットし、小学生の頃に描いた「100歳まで生きられる薬を作りたい」という夢に少しだけ近づいたと話します。

 東北大学大学院北澤春樹教授「基礎から応用、そして社会に還元する。小さい頃に抱いていた夢がようやく現実のものになってきたのかなと感じているところですけれども、でも研究は尽きない、答えはまだまだ完璧ではないと思いますので」

 そして、自身は研究者であると同時に次の世代を育てる教育者でもあると語りました。

 東北大学大学院北澤春樹教授「これからどんどん技術も発展していく、そういう中で私たちは健康で長生きがどうやったらできるのか、どんどん追求できるんじゃないか、そういう時期に来ていると思います。そういう思いを先程も言いました通り、若い世代に伝えていく、そういう使命をひしと感じている、そういうところです」