最大震度7を観測した熊本地震では、3万頭棟を超える住宅が被害を受けたほか、現在も約3400棟以上で断水が続いています。
災害時に井戸の水を役立てる、災害応急用井戸の制度があります。
農林水産省によりますと、災害時には1人当たり1日約3リットルの飲料水が必要とされていて、最低3日分として9リットルの備蓄を呼び掛けています。
生活用水も必要ですが、災害応急用井戸は生活用水市民が利用できます。
青葉神社片倉圭司権禰宜「こちらが井戸になります」
仙台市の青葉神社にあるポンプが設置された大きな井戸は、明治時代からありましたが使われておらず、何かに活用したいということで2019年に災害応急用井戸として整備しました。
青葉神社片倉圭司権禰宜「大規模な地震や災害が発生すると、電気や水道などのライフラインが止まる可能性があります。そうした非常時に少しでも地域の役に立てるものを残しておきたい」
深さが30メートルほどの井戸には地下水が常時6トン蓄えられていています。
災害応急用井戸の水は、飲料水以外のトイレや掃除、洗濯、農作物などに使用できます。
青葉神社片倉圭司権禰宜「電気ではなく完全手動で水をくみ上げています。井戸を所有している方がいたら使えるようにして、いざとなったら井戸の水を地域の皆様に提供できるように協力し合えたら」
災害時応急用井戸は、自治体ごとに個人だけでなく事業者などが所有する井戸を登録します。
宮城県では仙台市で262件の井戸が登録されているほか、大崎市や岩沼市などでも災害時協力井戸として同様の制度があります。
登録された井戸にはプレートが設置されていて、災害時のみ所有者の指示に従って利用できます。
東日本大震災でも活用されていて、仙台市では断水地域で個人の井戸は8割、事業所の井戸は7割近く利用されたということです。
2リットルのペットボトルを200本以上配った事例もあるいうことです。
年々登録数は増えているということですが、老朽化を理由に登録を外れる井戸もあるため、自治体が登録を呼び掛けています。