客が理不尽な要求などを行うカスタマーハラスメントについて、来月から企業の対策が義務化されます。どこからカスハラで、どこまでがOKラインなのか。答えは「いつものアレ」にありました。
■「バカ運転手」暴言の現場映像
乗客 「急いでいる時に限ってこういうバカ運転手の車に乗っちゃう」 運転手 「バカって言うのは失礼じゃないですか」 乗客 「バカじゃない。こんなところ流しているのにさ」 車内カメラが「カスタマーハラスメント」を捉えます。
都内を走るタクシー。中年の女性が乗り込みます。ルートを確認しながら左折すると…。
乗客 「右行ける?」 運転手 「突き当たるので右、右は行けるかな。柵の向こうなので行けないです」 乗客 「こんなバカみたいに遠回りになっているでしょう」 運転手 「申し訳ないです」 乗客 「料金まけてちょうだい。そんなのバカみたい」 運転手 「お客さんの言われた通りに行ったので。もう一回戻ります、すみません」 乗客 「料金かかっちゃうの嫌だ、払わないわよ」
女性客は「料金を払わない」と言い出し、暴言を吐きます。
乗客 「急いでいる時に限ってこういうバカ運転手の車に乗っちゃう」 運転手 「バカって言うのは失礼じゃないですか」 乗客 「バカじゃない。こんなところ流しているのにさ。行けない道行っちゃって」
結局、料金は支払われたものの、運転手は「精神的な苦痛があった」としてタクシー会社に報告しました。
タクシー会社「葵交通」 石田寛之社長 「やりとりしていると乗務員も頭がパニックになって事故になると大変なので、その後、冷静に運転してくれているのは助かる」 来月1日からは、すべての企業に対してカスタマーハラスメントの対策が法律で義務化されます。相談窓口の整備や、再発防止に向けた措置などを講ずる必要があります。
石田寛之社長 「社会通念を超えるような場合は乗務員の心のケアをする。寄り添うかたちで色々聞いて、カスハラは起きないほうが良いのでどういうふうにお客様との対応をしたら良いのか(乗務員に)しっかりと理解してもらう」
■「一線越えた」大阪市が市民提訴へ 大阪市では、市が市民を提訴する方針です。
市は、電話や面談で罵声などを含めた600回以上のカスハラ行為により、職員が業務を妨害されたとして、およそ40万円の損害賠償などを求めて提訴する議案を市議会に提出しています。
大阪市 横山英幸市長 「一線を越えたような対応については、余りにもひどい場合は我々としても次のステップに移らざるを得ない」
鉄道会社でも、カスハラ対策を強化。
小田急電鉄では、70駅すべての駅構内で業務にあたる駅員に小型カメラを装着させ、トラブル発生時や駅員がカスハラ行為を受けた場合に録画を行います。
小田急電鉄広報部 山田萌々子さん 「2025年は暴力を伴う制帽をはたく、殴る、つばをかける、物理的な接触を伴うものが14件発生。カスタマーハラスメント全体だと40件発生。増加傾向にあったのは事実」 カメラを導入した4月からの4カ月間では、暴力行為がゼロになったといいます。
山田萌々子さん 「録画をしているカメラを身に着けているのが目に入ることで冷静になったり、落ち着いてもらったりは期待している」