ここ数年、若者を中心にZINEが人気を集めています。出版社ではなく一般の方が作成したいわゆる同人誌です。

 リサーチ会社の矢野経済研究所によりますと、ZINEを含む同人誌の市場は2021年の800億円から5年間で約2倍に成長しています。デジタル時代になぜ紙の本が流行しているのか、関係者に聞きました。

 宮城県栗原市栗駒にある六日町ナマケモノ書店は、2020年の開店からZINEを扱っています。
 店主千田昭子さん「ZINEは簡単に言うと小規模であまり冊数を作らない、プロの編集も入らないで思うように作る物と考えていました」

 ZINEの名前の由来は、雑誌を意味するMAGA”ZINE”です。自主出版の小冊子で、作り方にも売り方にも決まった形はありません。
 店主千田昭子さん「これまで本と言うと大きな出版社が作っていて、出版社が出したいと言わないと出せないことが今まで常識だったと思うんですが、自分の作りたいように作ってしまえるのがZINEだと思っています」

 お店には常時200冊ほどのZINEが並び、最近は認知度の高まりを感じているということです。
 店主千田昭子さん「自分の好きな本を買いたくて、検索したら宮城県でここにあったから仙台市から来ましたっていう方とかもいて」

 商店街からもZINEが生まれました。
 店主千田昭子さん「Facebook始めたとかお店やっててInstagramをしているとか、発信慣れした人たちが触れるSNSとして紙の形で作ってきているのかなという印象も受けます」

 テーマも形も様々で、手軽さに加えて自由さも魅力の1つだということです。
 店主千田昭子さん「狭い面白さがある物も多いので、大手はみんなに売れる物を作らないといけないんですけど、個人だと狭くいけるところがちょっと面白いのかもしれないです」

 仙台市でZINEの良さを広める活動に取り組む作家グループ、ZINEの良さを伝え隊の2人は主に日記やエッセイを中心としたZINEを発行しています。
 せつこ。さん「買っていただいた際に実物で本当に届いているなっていうことが実感としてもありますし、ページをめくりながら文字を追ってもらっているとか絵だったら絵を見てもらえるとか、そういうところが何かいいな。すごく伝わっていると感じていいなと思ったりする」

 直接渡して読んでもらうからこそ、届いているという実感が得られるということです。
 yukakoさん「デジタルだとデジタルの海に溺れちゃって、見つけられないような気がするんですよね。でもZINEだったらイベントがあるし書いている人の顔も見れて声も分かって。体温じゃないけど温度感が分かるかなって。その人の一部を見せているみたいな感じが面白い魅力だなって思います」