医療機関から離れた山間部などからの救急搬送に備えて、仙台市消防局はヘリと救急車が連携して病人を運ぶ訓練を行いました。

 訓練は、周囲を山に囲まれた青葉区大倉地区で行われ、登山中の男性が蜂に刺されて、重いアレルギー反応アナフィラキシーの症状を訴えているという想定で行われました。

 男性を乗せた救急車は、臨時ヘリポートで消防のヘリと合流します。着陸したヘリからは医師役の職員が降りてきて、救急車の中で男性に応急処置を施し、ストレッチャーに乗せてヘリに運びました。

 2016年10月に宮城県のドクターヘリの運航が始まってからは、消防のヘリに医師が乗り込むケースは少ないということですが、隊員たちは声をかけあって搬送の手順を確認していました。

 仙台市宮城消防署佐藤友昭救急係長「まれにですけれども、あるかもしれないというようなこのようなシステムの運用の訓練ができたのは有意義だと思います」

 訓練が行われた大倉地区から仙台市中心部の病院まで、救急車では40分ほどかかります。

 ヘリの場合は7分から8分で搬送できることから、救命率の向上が期待されています。