止まらない円安により、宮城県内では業績が伸びている企業もあります。石巻市の水産加工業者は、輸出量が伸びていて人員を増やし対応しています。

 県産のホタテやカキなどを取り扱っている、石巻市の水産加工会社ヤマナカです。円安の影響で、冷凍したホタテの輸出が好調だということです。

 株式会社ヤマナカ千葉賢也専務取締役「同じ値段でも海外の方から言えば、割安で買うことができるということが1番影響してるのかなと思ってます」

 ヤマナカは、アメリカや台湾などに加工した冷凍のホタテの貝柱を輸出していて、3月頃から発注量が増えたと言います。

 4月から8月末までの輸出の売り上げ額は、2021年の同じ時期の2.5倍以上に上りました。

 これまでの出荷先は国内が7割、輸出が3割でしたが、今回の円安を大きなチャンスとして捉え、人員を2倍に増やし輸出の割合を9割にまで増やす計画です。

 株式会社ヤマナカ千葉賢也専務取締役「このいい状況だからこそ、逆に新規販売や商品展開であったり流通網の開拓が重要になってくるのかなと思っています」

 一方、円安などによる飼料価格の高騰で、牛の繁殖農家は厳しい経営を迫られています。

 大崎市鳴子温泉の牛の繁殖農家、遊佐文博さんです。

 輸入に頼らざるを得ない配合飼料の購入費用は、前年と比べ年間で100万円近く増えるとみています。

 遊佐文博さん「飼料代が高騰してるので、子牛の値段も下がっていて生産者として厳しい面はある。国の援助も少しいただきながら営農を続けていければと思ってるんですが」