宮城県南三陸町にある民間の震災遺構、高野会館でガラスや壁が壊される被害がありました。会館を所有する南三陸ホテル観洋は警察に被害届を提出していて、警察が建造物損壊の疑いで調べています。

 ガラスや壁が壊される被害が確認されたのは、南三陸ホテル観洋が民間の震災遺構として保存している高野会館です。

 南三陸ホテル観洋阿部隆二郎副社長「これは残念ながら、悪意を持って侵入して破壊したということが推定されますね」

 階段の壁には、複数箇所大きな穴が開けられていました。更に、非常口を案内する誘導灯やドアのガラスも壊れていました。

 高野会館は、かつて南三陸町志津川の中心部にあった冠婚葬祭場で、東日本大震災の津波で大きな被害を受けた施設です。

 利用者ら327人全員が屋上に逃げ1人も死者を出さなかった施設で、所有する南三陸ホテル観洋が民間の震災遺構として保存し、宿泊客を対象にした語り部バスツアーのルートに盛り込まれています。

 南三陸ホテル観洋によりますと、2日の午前10時半頃、従業員が高野会館で語り部を行っていた際に、被害に気が付きました。

 普段は立ち入り禁止となっていて、1日午前の時点で異常はなかったということです。

 南三陸ホテル観洋阿部隆二郎副社長「残念なことが起きてしまったと、卑劣な行為には変わりないですけど、我々としては今まで通りこの震災の遺構を後世に残す伝承活動は続けていくということには変わりありませんので」

 ドアのガラスは修理する予定ですが、壁はそのまま残すということです。

 被害届を受けて、警察が建造物損壊の疑いで調べを進めています。