中東情勢の緊迫化を受けて、宮城県でも様々な場面でナフサ不足による影響が出ています。原油が不足していてより高く売れて需要が高いガソリンの精製が優先され、ナフサの精製は後回しになりやすく不足につながっているということです。

 ナフサはプラスチックやタイヤ、合成繊維や塗料など身近な物の原料となる液体で生活を支えている重要な存在です。
 みのり建築舎塩谷昴義社長「基礎工事に使う断熱材が、全く入って来ない状況です。基礎の最初の段階で必要になりますので、工事が着工できない状況になっています」

 通常は発注すると10日から2週間ほどで手配できますが、ナフサ由来の資材のため中東情勢の影響で生産中止となり受注が停止しています。断熱材だけではなく、屋根や外壁に使う防水シートは1つの現場で10本以上使いますが、納期が遅れていて価格も30%ほど値上がりしています。湿気を入りにくくする気密テープには発注の個数に制限が掛かるなど、家造りに必要なナフサ由来のあらゆる資材で供給不安や値上がりの影響が出ています。
 みのり建築舎塩谷昴義社長「私たちもびっくりしているんですけど、これだけナフサ由来の材料を使って家造りしてたのかと感じていますね」

 資材は全体でみると20%から50%ほど値上がりし、供給不足とのダブルパンチに住宅建設の現場は大きな負担を強いられています。
 みのり建築舎塩谷昴義社長「今まで経験してきたコロナ禍とかウッドショック以上に深刻で、数年単位で長引くのでは危機感をすごく持っています」

 みのり建築舎では自然素材を使った家造りにこだわってきましたが、全ての資材を自然素材に切り替えることは難しいと話します。
 みのり建築舎塩谷昴義社長「今の住宅は、省エネルギー住宅、高断熱高気密住宅なのでナフサ由来の製品や建材を使わないと、その住宅性能は出ないんですね」

 ナフサ不足を招いている中東情勢の悪化は、既に3カ月に及んでいます。宮城県経済への影響を聞きました。
 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「金額にすると1400億円程度の経済損失が生じる可能性がある。ナフサ由来製品を使う製造業や建設業、燃料資材両方で使う農業、漁業で影響が特に強いと」
 「ビニールハウスを使う時のボイラーに重油も使う。農業用ビニールや米袋といった包装資材も不足や高騰している。何よりも中東に依存度が高いのは肥料」
 「漁業では、海外で給油する燃油は政府の補助対象外で、海外での燃油費が1.5倍か3倍ぐらいになるということで操業ができない、操業を短縮しなければならない状況になっている」
 「まだまだ影響は序の口なんだろうと思っているので、これから少し我慢の時期が続くかなと」