村井宮城県知事は、県立精神医療センターと東北労災病院の移転合築について年度内の合意は難しいとして、東北労災病院側との協議を新年度に持ち越して続けていく方針を示しました。
県立精神医療センターと東北労災病院の富谷市への移転合築をめぐって、県は2023年2月に東北労災病院を運営する労働者健康安全機構と文書を交わし、2023年度中の合意を目指すと確認していました。
しかし、村井知事は25日の定例記者会見で年度内での合意は難しく、協議を新年度以降も続ける方向で調整していることを明らかにしました。
村井知事「再編後の精神科医療体制、サテライト案の検討に時間を要しておりまして、年度内の基本合意は非常に難しい。現在、新年度以降の継続協議につきまして、労働者健康安全機構と調整を行っております。事務レベルでの最終的な調整確認を今週中に行う予定」
県の構想に対しては移転先である富谷市で待望論がある一方、現在名取市にある県立精神医療センターの利用者や医療関係者らの間には反対論が根強くあります。
県はサテライトと呼ぶ県立精神医療センターの分院を名取市に残す考えですが、分院の規模や機能をめぐる調整が難航していることから、年度内の合意は難しいと判断したということです。