日本人女性の9人に1人がかかるとされる乳がんの早期発見につなげようと、AI(人工知能)を活用して超音波検査の精度を上げる新たな取り組みが始まりました。

 乳がん検診に導入される超音波検査は診断する医師によって検査の精度にばらつきが出ることが課題とされています。

 新たな取り組みでは、AIに乳がん患者らの画像約5000枚を学習させたうえで超音波検査で撮影した画像をチェック、精密検査が必要と判断されると、その部分が赤い枠で表示されます。

 精密検査が必要かどうかは最終的に医師が判断することになりますが、導入前の試験ではAIが熟練した医師と同じレベルで判定できたということです。

慶応義塾大学 予防医療センター 首藤昭彦医師 「1人の人間が経験できる数というのは数千、数万人にすぎない。数千万という画像の経験を持っているようなスーパーマンみたいな人が助言を与えるとしたら非常に力強い」

 19日から都内で運用が始まり、順次、導入を広げていくということです。