多くの企業で備蓄米の販売が終了していますが、これから店頭に並ぶ新米の価格はどうなるのでしょうか。
みやぎ生協では、入荷した100トンの備蓄米を8月に2日に分けて販売し、それぞれ即日完売となりました。
宮城県ではこのほかアイリスオーヤマが8月31日に、宮城商事やタカラ米穀なども既に販売を終えました。
農林水産省が発表した8月31日までの1週間に販売された米の平均価格は、5キロ当たり3586円で前の週から87円値上がりしました。安い備蓄米の販売が終わった影響とみられています。
こうした中で気になるのが、例年9月末ごろから店頭に並ぶ新米の価格です。大きく影響するのが、供給量と概算金です。
供給量が多ければ米の価格は下がるわけですが、農林水産省が発表した米の収穫量の見込みでは、宮城県を含む4県が前年よりやや下がるとなっています。
それ以外の都道府県は前年並みややや上回るなどとなっていて、収穫量はおおむね良好とみられています。
概算金とは、JAが販売を委託された米を集荷する際に支払う前払い金です。
JA全農みやぎが決めた概算金では、生産資材や人件費などの高騰もあり、どの銘柄も前年の1.7倍程度と過去最高価格になっています。
新米の価格がどうなるのか、米の流通に詳しい宮城大学の大泉一貫名誉教授に話を聞きました。
宮城大学大泉一貫名誉教授「前年よりは非常に高いお米の水準になると考えられます。私は4500円前後になるのではないかと読んでいます。しかし、幅がありますから安いお米は4000円を割るお米もあるでしょうし、高いお米は5000円を超えてくる可能性がある。高価格が続くと、海外産が増えてくるということが考えられますね。この高い米価を消費者が受け入れられるかどうかが、今後の大きな課題になってくる」