サンマ漁が近年にない豊漁となる中、まもなく旬を迎える秋の味覚は厳しい状況が続きそうです。
秋の味覚サンマは近年にない豊漁で、北海道では連日数千トンの水揚げがあり、魚を入れる発泡スチロールなどが足りない事態となっています。
宮城県を含む全国の港では、水揚げした船が翌日などまで出港を見合わせる休漁を13年ぶりに行っています。
その一方で、不漁となりそうなのがこれから旬を迎える秋サケです。
宮城県南三陸町では、25日に秋サケの刺し網漁が解禁される予定ですが宮城県水産技術総合センターのまとめによりますと、宮城県へのサケの来遊数は2008年度に過去最多の約344万匹を記録しましたが、近年は急激に減っています。
2024年度は8665匹と1977年以降過去最低になり、8月に発表された2025年度の予測値は、わずか6000匹です。
県水産技術総合センター伊藤博さん「放流したサケが北に移動する時期である。春期に親潮が南下して来ないということが1つ考えられます。(親潮が来ないと)水温が高くなりましてサケに適した水温ではないということとと、親潮にはサケの稚魚の餌となるプランクトンが多いことから親潮が無いとサケの餌となるプランクトンが少ないこととも要因の1つ」
県水産技術総合センターの伊藤さんによりますと、サケの来遊数が非常に少ない状況は2026年度以降も続くといいます。
県水産技術総合センター伊藤博さん「サケは放流すると帰って来るまでに3年かかる。過去3年いずれも水温が高い状態が続いていますので仮に今、親潮が南下してきたとしても少なくとも帰って来るサケは少ないのではないかと予想しています」