イギリスに亡命した香港の民主活動家・羅冠聡さんがシンガポールの空港で入国を拒否されたとイギリスメディアが報じました。
フィナンシャルタイムズなどによりますと、27日、羅さんは会議に出席するために滞在先のアメリカ・サンフランシスコからシンガポールに到着しましたが、入国審査で約4時間にわたって身柄を拘束されました。
その後、現地当局から理由の説明なしに入国を拒否されたということです。
羅さんは3週間前にシンガポールのビザを取得していて、今回の入国拒否は「政治的な判断と考える」「中国のような外部勢力が直接的または間接的に関与しているかどうかは分からない」と話しています。
羅さんは28日朝にサンフランシスコに戻りました。
シンガポール内務省の報道官はBBCの取材に対して「羅氏の入国および滞在は国益にならない」と答えました。
香港民主派団体元幹部の羅さんは、国家安全維持法違反の疑いで香港当局に指名手配されています。
一方で、シンガポールは香港と犯罪人引き渡し条約を結んでいて、今回の行動は中国側の反発を懸念したとみられます。