自民党総裁選の開票日まであと4日と迫るなか、多数を占める野党から総理大臣が誕生する可能性はあるのでしょうか。

■自民総裁選 投開票まで4日

 小泉農水大臣、30日は犯罪被害者の声に耳を傾けています。

小泉農水大臣(44) 「私は今回の総裁選で唯一、犯罪被害者支援に触れています」

 隣にいるのは、去年の総裁選に出馬した上川前外務大臣。今回は小泉氏を支持するのか問われ…。

上川前外務大臣 「きょう私はご一緒させていただくということで来させていただいた。その意味では…それが答えです」

 4日後に迫った自民党総裁選の投開票。    林官房長官は自身のYouTubeチャンネルの動画撮影。小林氏は都内で講演。高市氏は電話を掛け、茂木氏は議員会館であいさつ回りと、各候補が支持拡大に向け、追い込みをかけています。

■“野党から総理”可能性は?

 そんななか…30日午後、国会内で会談したのは立憲民主党、日本維新の会、国民民主党の国対委員長。テーマの一つが「総理大臣指名選挙」です。

 自民党の新総裁が総理になるには、国会議員の投票による指名選挙で勝つ必要がありますが、今、与党は衆・参ともに過半数割れの状態。仮に野党が結束すれば野党側から総理を選出することも可能なのです。

立憲民主党 野田代表 「野党第1党、第2党、第3党が固まれば、首班指名選挙で衆議院では勝てる可能性があるわけじゃありませんか。その可能性を全く探らないというのはおかしなことだと思っています」

 立憲の野田代表は連携を呼び掛けていますが、野党側から総理が誕生する可能性はあるのでしょうか。

 (政治部・村上祐子記者報告)  少数与党なので、野党が一つにまとまれば可能性はあります。立憲自身も単独では政権を取れないだろうといった状況を分かっているので、他の野党とまとまったうえでの政権交代を目指しています。

 ただ、野党連立政権であったとしてもハードルは高いです。

 まずは、原発や憲法に対するスタンス、いわゆる基本政策が立憲、維新、国民民主の間では異なります。加えてこの3党の議席数をすべて足したとしても衆参ともに過半数を満たさないという状況です。

 こういった理由で自民党の新総裁が選ばれた後に野党側から総理大臣が誕生する可能性は低いといえます。

 立憲は野党間の連携を模索しているものの、維新と国民は自民党とどう対峙(たいじ)していくか、そこに焦点を定めている状況です。