宮城県美里町のJR小牛田駅で、かつて人気を集めた駅弁を2024年に地元の高校生たちが27年ぶりに復活させました。この復刻駅弁が町外でも販売されることになりました。
そぼろご飯に鶏の照り焼き、グリーンピースで彩りが添えられた弁当は、1970年から1998年まで販売されていたJR小牛田駅の名物駅弁とりめしです。
2024年に美里町の地域おこし協力隊の発案で、当時の製造元で働いていた女性の記憶を頼りに小牛田農林高校の生徒が27年ぶりに復活させました。
復刻駅弁は2024年12月から2025年3月にかけて計5回、JR小牛田駅構内で販売され当時を懐かしむ地域の人たちなどに大人気商品となりました。
2025年度も復刻弁当の販売が決定し、小牛田農林高校の生徒や協力企業、販売当時を知る地域住民などが集まり、試食会が行われました。
「我々にしてみては高級品で、なかなか食べられなかった。大人になってから色々な所の弁当を食べたけど、これは本当おいしいですね」「レシピも何にも残っていないところから作るというのは、なかなか大変だと思うんですよ。昔の感覚でここまで作り上げるというのは、何回も試行錯誤しながら味を近付けようという思いで作ってくれたんだと思います」
掛け紙のデザインや弁当に添えられている煮物などをより販売当時の物に近付け、完全復刻しました。お米には、高校の農業科学コースの生徒たちが生産したササニシキが使われています。
生徒「美里町を復興させようという時に私たちが作っているお米を使用していただけることは、農林生としてとてもありがたい」
復刻駅弁は1月以降、JR小牛田駅の美里町総合案内所で販売される他、仙台市青葉区の藤崎や東京都の百貨店にも出店が決まっているということです。
生徒「駅弁はすごく思い出深いものだと思うので、こういうプロジェクトに参加できて良かったです」「美里町の文化やこういう物があったということを私たちも知らないことも多かったので、首都圏の人たちにもお弁当を通して、楽しんでもらえたら良いなと思いました」
美里町地域おこし協力隊久田大貴さん「以前小牛田っていう駅名を聞いたことがある方ですとか、小牛田に住んでいた方とかいらっしゃるかと思いますけれども、全国で販売する中で懐かしいっていう出会いがあることを期待している」