仙台市で確認されたインフルエンザ患者数は11週ぶりに減少に転じましたが、依然として警戒が必要な状況が続いています。

 11月30日までの1週間に確認された仙台市のインフルエンザ患者数は、1医療機関当たり41.31人と前の週と比べて約

半分ほどに減少しました。

 地域別では青葉区が55.43人と最も多く、次いで泉区46.80人、太白区42.00人などとなっています。

 減少には転じたものの警戒が必要な状況は続いていて、2日時点で21の小中学校がインフルエンザによる学級閉鎖を実施しているということです。

 仙台市では感染者数が減りましたが、インフルエンザが全国的に流行している原因とみられるのが、変異株のサブクレードKです。特徴や対策を医師に聞きました。

 全国的に猛威をふるうインフルエンザの変異株、サブクレードKの感染者は子どもなど若い世代が多くなっていますが理由があるということです。

 コロナ禍で感染対策を徹底したために、インフルエンザにかかったことのある子どもが少なくなっています。

 かわむらこどもクリニック川村和久院長「コロナが流行した時期に免疫を付けることができなかったために、ウイルスに対する防御システムができ上がっていない」

 インフルエンザの免疫を十分に獲得できていない状態で変異株が出現したことと、コロナが落ち着き感染対策が緩んだタイミングが重なったことで、感染が一気に広がったということです。

 また、例年より1カ月以上流行が早く始まったことで、ワクチンの接種にも影響がありました。

 かわむらこどもクリニック川村和久院長「ワクチンを作り始めてでき上がるといっても9月くらいにしか完成しない。早いから8月にしましょうというわけにいかない」

 早い時期の感染拡大や変異株の出現には、ワクチンが間に合わないため、普段からの予防が一段と大切ということです。

 かわむらこどもクリニック川村和久院長「手洗いをしっかりする、マスクをする、換気を十分にする。昔から言われていることを同じように繰り返すことが一番」