8日夜遅くに青森県東方沖で起きたマグニチュード7.5の地震で、宮城県では最大震度5弱を観測しましたが目立った被害はありませんでした。一方、気象庁などは初めて北海道・三陸沖後発地震注意情報を出して、今後1週間程度巨大地震に備えるよう呼び掛けています。

 8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.5の地震がありました。宮城県では登米市で震度5弱、気仙沼市や石巻市、岩沼市など広い範囲で震度4を観測し、津波注意報が発表されました。

 宮城県では9日午前0時42分に石巻市鮎川で20センチ、9日午前1時4分仙台港で20センチの津波を観測しました。

 津波注意報は9日午前6時20分に解除され、沿岸部の9つの市と町に出ていた避難指示は全て解除されました。

 気仙沼市民「かなり長くて体が揺れて飛び起きた。海の側だから80メートル位しかないから、津波が来ると思ったので急いで来た」

 宮城県や県警によりますと、これまでのところけが人など被害の情報は入っていません。

 地震の影響で、東北新幹線は9日も盛岡駅と新青森駅の間で始発から午後3時40分ごろまで運転を見合わせました。

 7月のカムチャツカ半島付近で起きた地震の津波で、養殖いかだに被害が出た気仙沼市では、9日朝に津波注意報が解除されると宿舞根漁港で漁師が船を出して被害が出ていないか確認しました。目立った被害は見られなかったということです。

 生産者「まだ全体を見たわけではないけど、カムチャツカのような津波ではなかったのかなと思っていました。漁期が始まったばかりなのでホッとしてるというのが正直なところですね」

 この地震で、気象庁と内閣府は今後1週間程度は相対的に大きな地震が起きる可能性が高くなっているとして、北海道・三陸沖後発地震注意情報を発表しました。

 発表は2022年の運用開始移行初めてで、宮城県の35市町村全てが対象です。

 内閣府では大きな地震や津波に備え、家具の固定や避難場所の確認といった日頃の地震対策を見直すとともに、寝る時に外に出られる服装でいるなどの特別な備えを呼び掛けています。

 村井宮城県知事「東日本大震災の時も、2日ほど前に大きな地震があって、その後あの地震があって津波がありましたので、決して油断はできないだろうと、できる限りの準備はしていただきたい」