8日に青森県東方沖で発生した地震について、東北大学は今回の震源域の南側、1994年に起きた三陸はるか沖地震の震源域で、マグニチュード7から8クラスの地震が起きやすくなっているとの見解を示しました。

 8日に青森県東方沖を震源に発生したマグニチュード7.5の地震では青森県八戸市で震度6強、宮城県登米市で震度5弱を観測したほか、津波も到達しました。

 この地震について東北大学は10日夜、分析結果の報告会をオンラインで開催しました。

 報告会で富田史章助教は、今回の地震の震源域の南側では1968年と1994年、2025年11月にもマグニチュード7程度の地震が発生していることや、大きな地震の後にみられるゆっくりとしたプレートのすべりが続いていることを報告しました。

 東北大学災害科学国際研究所富田史章助教「1994年の三陸はるか沖地震の震源域で、マグニチュード7から8クラスの地震が発生するシナリオには特に警戒する必要があるだろうと。今回の地震活動が1週間経って落ち着いたとしても、将来的に発生する可能性の高いイベント」

 また、佐藤翔輔准教授は今回SNS上のデマなどによる目立った混乱は見られなかったと報告しました。

 東北大学災害科学国際研究所佐藤翔輔准教授「ユーザーの皆さんのリテラシーが上がっているのか、もしくは様々な機関でファクトチェックの態勢が強化されていることもあって、そういった状況が抑えられているという要因原因が推測されます」

 東北大学では、北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表されていることから、改めて十分な備えをするよう呼び掛けています。