今回の衆院選の象徴とも言える自民党対新党中道の一騎打ちの舞台は北の大地の豪雪地帯です。極寒のなかで火花散る選挙戦を追いました。

■自公vs立憲の構図が一変…

 立っているだけで過酷。訴える側の息も白く、北の大地に今回の衆議院選挙の“縮図”とも言える選挙区があります。

有権者 「雪。2月になると、どうなるか」 「こういう時期は一番、滑る」

 争うのは2人の候補。“豪雪地帯の一騎打ち”を制するのはどちらなのでしょうか。

 夕張市や岩見沢市、留萌市など32の市町村からなる北海道10区。自民党から立候補したのは渡辺孝一さん(68)です。

 過去、4期にわたって比例当選を重ね、総務副大臣などを歴任してきました。

 今回、初めて小選挙区から出馬。

自民党 元 渡辺孝一候補 「私がやらなきゃ誰がやるんだと。この日本を地域を強く、さらにはたくましい空知・留萌(地方)を作りたいと思っています」

 実は自民党が北海道10区に“候補者を擁立”するのは政権交代が起きた2009年以来、17年ぶり。

 これまでは、かつてのパートナーだった公明党の支援に回ってきたからです。

 その公明党が今回、協力するのは立憲民主党から合流した中道改革連合・神谷裕さん(57)。

 直近3回の衆院選で自民党が支援する公明党の候補者と一騎打ちを繰り広げ、前回は僅差で勝利を収めています。

 きのうの敵は、きょうの友。“政界再編を象徴する戦い”に臨みます。

中道改革連合 前 神谷裕候補 「本当にこの国、危ない方向に向かっているんじゃないか。だからこそしっかりと歯止めになる、その要にならなければいけない、それが中道改革連合だと思って頑張っていきたい」

■豪雪地で「自民vs中道」一騎打ち

 一方で、“敵”は他にも…。

中道改革連合 前 神谷裕候補 「今、何℃くらい?」 「(朝はマイナス11℃)バナナで釘を打てる感じ」

 36年ぶりに2月の投開票となる衆院選。立ちはだかるのは真冬の寒さと雪です。

 とりわけ、北海道10区は全国トップクラス。最低気温がマイナス20℃となる地点もあります。

中道改革連合 前 神谷裕候補 「よろしくお願いします」

 分厚いダウンジャケットを着て活動する神谷候補。

中道改革連合 前 神谷裕候補 「スキー用、しかも革。すごいでしょ」 「(Q.スキー用でないと?)無理、無理、無理。マイナス10℃ですから」

 極寒でも車の窓を閉めずに手を振ってアピールします。

中道改革連合 前 神谷裕候補 「ちゃんと手を振っているのが見えるように、振り返してくれたらありがたいので、応えなきゃいけないなと」

 当然、寒さ対策は渡辺候補も…。

妻 「これも履かなきゃ駄目」 自民党 元 渡辺孝一候補 「それも?」

 上半身も下半身もとにかく着込みます。

自民党 元 渡辺孝一候補 「皆、簡単に『着替えろ』というけど、大変なんだよ(服が)厚いと…」

 選挙カーの中には防寒グッズを完備。

自民党 元 渡辺孝一候補 「(Q.寒さで選挙活動に変更点は?)街頭(演説)を少なくしようと。(聴衆が)かぜをひいたらかえって票が減っていくだろうと」

 街頭演説をやる時は、なるべく簡潔に。聴衆を気遣っての選挙戦です。

■公明党支持者は“今までの敵”につく?

 雪国の戦いをうまく進められるのはどちらか…。そのうえで、大きなポイントになってくるのが「公明票」の行方です。

 長年にわたり、立憲民主党と対立してきた公明党。支持者が“今までの敵”の側につくのでしょうか。

公明党の支持者 「全国的なことを言えば(立憲と合流し)活路を見出したという意味で言えば良いと思うが10区に関しては敵というか、そういう相手だったので、そのまま素直に『うん』と言えない人は多いと思います」

 多くの有権者が抱える迷い。その思いに応えられるのは…。

自民党 元 渡辺孝一候補 「食料は足りない、エネルギーは足りない。だけど、人もモノもこの北海道には、ものすごいビッグチャンスがある。皆で町づくりをしましょう、それが国づくりにつながります」

中道改革連合 前 神谷裕候補 「私は、もう一度この地域が輝けるようにしていきたい。だからこそ、一次産業、農林、漁業、水産業、しっかりと経営しこの地域で暮らしていける、そういう世の中を作っていきたい」