大川原化工機を巡る冤罪事件で勾留中に胃がんが見つかり亡くなった元顧問の遺族が裁判官の責任を問うために国に対し起こした裁判で、元顧問の次男が「なぜ裁判所は止めることができなかったのか」と訴えました。

 機械メーカー「大川原化工機」を巡る冤罪事件で、元顧問の相嶋静夫さんは勾留中に胃がんが見つかり、72歳で亡くなりました。

 弁護士は繰り返し保釈を請求しましたが、東京地裁は認めず、相嶋さんの遺族は裁判官の判断が違法だったとして国におよそ1億7000万円の損害賠償を求めて裁判を起こしました。

 30日の裁判では相嶋さんの次男が意見陳述をし、「本来、裁判所は捜査機関の暴走を止める最後の砦であるはずです」「違法な捜査が進んでいたのであれば、なぜ裁判所はそれを止めることができなかったのでしょうか」と問い掛けました。

 また、相嶋さんを逮捕・勾留する必要性があると裁判官が判断した基準や根拠を明確に示すよう再度求めました。

 一方、国側は裁判官が違法・不当な目的を持っていたとは言えず、判断の違法性を問えないと主張しました。

 裁判の後の会見で、相嶋さんの長男は「裁判所が被疑者となった人の人権を守るために中立的な外部機関としての機能を果たしていたのかと思うとはなはだ疑問」と話しました。