日本三景・松島の魅力アップにつなげようと、28日から3日間の日程で交通社会実験が始まりました。国道45の一部を車両通行止めにして、歩行者天国を設けるとともに29日からはイベントなども行います。

 宮城県松島町の海岸地区では、国道45号で慢性的な渋滞が発生し、大型車なども多く通ることから観光客などから不満の声が寄せられていました。

 今回の交通社会実験はそうした課題を解消し新たなにぎわいにつなげようと、宮城県などが実施します。

 海岸地区を通る国道45号の700メートルの区間で、大型車の通行を規制しこのうちの250メートルの区間では、車両の通行を全面的に禁止し歩行者天国としました。

 歩行者天国には、テーブルやイスが並び、海を見ながら食事を楽しむ人の姿なども見られました。

 訪れた人「いつも歩道は広いけど、トラックとかの往来が多くて結構スピード出すんですよ、ここ直線道路だから。それを考えるとなんかこう別世界ですよね」「普段車が通っている所でお食事するなんてめったに無いことなので、すごい気持ちがいいです。天気もいいしもう最高です」

 29日と30日には、ゆるキャラなどによるイベントを開いたり、子ども向けの遊具を設置したりするということです。

 県道路課・斎藤和城課長「幹線道路を止めるというのは、全国的にも珍しい社会実験になっておりますので、社会実験を通じて松島の魅力というものをいかに発信できるかを検証していきたいなと思っております」

 一方で、幹線道路を通行止めにすることで、周辺で大きな渋滞が発生することも懸念されます。

 県では、渋滞を防ぐため周辺の駐車場と海岸地区を結ぶシャトルバスを運行するとともに、来場者に対し公共交通機関の利用を呼び掛けています。

 県は、周辺の交通量の変化などを調査するとともに、観光客らにアンケートを実施しにぎわいの創出に生かしていくことにしています。