2022年3月の地震で馬の脚などにひびが入り、東京都内で修復中の伊達政宗公の騎馬像が報道陣に公開されました。

 東京都内の工房で公開されたのは、伊達政宗公の騎馬像の修復中の様子です。

 政宗公の騎馬像は、2022年3月の最大震度6強を観測した地震で右側に傾き、左の前足と右の後ろ足、そして鞍の部分にひびが入りました。

 修復は、東京都内の文化財や美術品の修復作業を手掛ける工房が引き受け、作業は2022年7月に始まり、25日に修復の状況が報道陣に公開されました。

 川原千夏子記者「地震から10カ月、傷んだ政宗公の騎馬像の修復作業が続いています。馬の背中が修復作業のため穴が開いた状態です」

 詳しく調査した結果、馬の脚の骨の部分に当たる芯棒がゆがみ、さびなどの劣化があったため新たにステンレス製の芯に取り替えられます。

 騎馬像は1964年の完成から60年近く経ち、内部に腐食やさびが確認されたため、メンテナンスをする作業が続けられています。

 騎馬像は寄付をされたもののため設計図がなく、保存修復士が表面をたたいた音などから構造を探り作業を進めているということです。

 修復を担当した高橋裕二さん「この像の場合は仙台の宮城県、というか東北全体シンボル、そしてランドマークとしての大切さを兼ねているというのは文化財とはちょっと逸脱した美術品からも少し抜け出したものかなと感じています」

 鈴木江美子青葉区公園課長「無いと寂しいよねというお声もいただいていましたので、1年という不在の中でこれから戻っていきますので皆さんぜひ楽しみに待っていただければと思う」

 騎馬像は、3月末に仙台城跡に戻る予定です。