東京電力福島第一原発の処理水をめぐり、岸田総理大臣は24日にも海への放出を始めると表明しました。東京電力は22日午前、放出に向けた準備作業に取り掛かりました。

 岸田総理大臣「具体的な放出時期については気象・海象条件に支障がなければ、8月24日を見込みます」「たとえ今後数十年の長期にわたろうとも、ALPS処理水の処分が完了するまで政府として責任を持って取り組んでまいります」

 22日午前に開かれた関係閣僚会議で、岸田総理は国内外で計画への一定の理解が進んでいるとして「24日を見込む」と表明しました。

 日々、福島第一原発で発生する汚染水から大半の放射性物質を取り除いた処理水が、タンクにたまり続けています。

 処理しても残るトリチウムを含んだ水を、国の基準値の40分の1未満に薄めた上で海底トンネルへ、そして沖合1キロの所で放出するというのが東京電力の計画です。

 岸田総理は「引き続き、漁業者との意思疎通を継続的に行っていくことが重要」と述べ、安全性の確保や風評対策の状況を確認する場を設け、漁業者に寄り添った対応を徹底していくことを明らかにしました。

 東京電力は、22日午前10時35分から処理水を移送配管に張る作業を始めています。