2027年の世界文化遺産登録を目指す滋賀県の「彦根城」について、国の文化審議会は推薦候補への選定を見送ることを発表しました。

 彦根城は天守をはじめ、御殿や庭園、石垣といった城郭の全体が維持され、江戸時代の「大名統治システム」を象徴する存在だとして、滋賀県と彦根市が世界文化遺産への登録を目指しています。

 26日に開催された国の文化審議会は推薦候補への選定を見送ると発表しました。

 彦根城の世界遺産登録を巡っては去年10月、ユネスコの諮問機関のイコモスから助言を受ける「事前評価」で、世界遺産の評価基準を満たす可能性があると示唆されました。

 一方で、重要な要素である「大名統治システム」を彦根城単独で表現できるかは課題だとして、他の城などと合わせた推薦も検討する必要があると指摘されていました。

 県や市は最短で2027年の世界文化遺産登録を目指していました。