国連の安全保障理事会で、ガザ地区での停戦やすべての人質の解放などを求める決議案が出されましたが、アメリカが拒否権を行使して否決されました。

 18日の安保理会合で、非常任理事国の10カ国は即時かつ無条件での永続的な停戦や、すべての人質の解放、人道支援物資の搬入に関して全面的な制限解除を求める決議案を提出しました。

 これに対しアメリカ側は、「この決議はハマスを非難せず、イスラエルの自衛権を認めず、ハマスの主張を不当に正当化している」などと主張し、各国に反対票を投じるよう呼び掛けました。

 その後の採択では15の理事国のうち14カ国が賛成しましたが、アメリカが拒否権を行使して決議案は否決されました。

 来週にはパレスチナを巡る首脳級会合が開催され、フランスやイギリスなどがパレスチナの国家承認を表明する見通しですが、その会合を前に改めてアメリカと各国との溝が浮き彫りになりました。