自民党総裁選挙3日目。24日に行われたのは立候補者5人そろっての初の街頭演説会ですが、その様子を見ていた支援者からは、ある“異変”の声が聞こえてきました。

■候補者は「危機感」「反省の弁」

舞台は東京・秋葉原。冒頭から危機感を訴えました。

元経済安保担当大臣 小林鷹之氏(50) 「頑張っているのに暮らしが楽にならないじゃないか。現役世代の方々の不安や諦めの声でした。国民の皆さんの不安を解消したい」

自民党前幹事長 茂木敏充氏(69) 「結党以来の最大の危機の状況にある」

林氏は今の日本をこう例えました。

林芳正官房長官(64) 「『夜明け前が最も暗い』という言葉。今まで何度もそれを頼りにして、我々はよみがえってきた」

反省の弁から始まったのが高市氏です。

前経済安保担当大臣 高市早苗氏(64) 「今、私たちが反省すべきことはたくさんあります。私たちの日本はライジングサンの国です。静かな誇りと自信を持って見上げることができますように」

小泉氏は。

小泉進次郎農水大臣(44) 「秋葉原は安倍元総理が何度も何度も演説をされたゆかりの場所です。あの時のような力強さを取り戻していくために、足元から一つひとつ、信頼回復の歩みを始めていきたい」

■“アキバ演説”に支援者「異変」

秋葉原といえばアニメやゲームなど、いわゆる“サブカルの聖地”として有名ですが、自民党にとっても特別な場所です。発端は2006年の総裁選。漫画に造詣が深い、当時候補者だった麻生氏が聴衆をわかせ、人気を見せつけました。以降“アキバ演説”は自民党の恒例行事に。

5人の候補が初めて街頭に立った演説会。聴衆はどう見たのでしょうか。

無職(60代) 「私は謝らなくていいと思う。過去を振り返らず、これからどうしたいのかに焦点を当てて策を言ってほしかった」

会社員(40代) (Q.過去と今日、雰囲気の違いは) 「意外と人が多い感じではなかった。若干おとなしい雰囲気」

50年演説に通う男性 (Q.今日はどうでしたか) 「盛り上がりはないだろうね」

■党員が“求めること”

投開票日まで10日に迫った総裁選。有効票の半分を占める『党員票』の行方がカギを握ります。さっそく24日朝、投票用紙が届いた人がいます。自民党員歴2年、大学生の鈴村奏仁さん(22)です。政治家と直接意見を言い合えることに魅力を感じて入党したといいます。自ら演説台に立つこともあります。

自民党員 鈴村奏仁さん 「政治の世界ってすごく怖いイメージがあったけど、実際入ってみたら政治家だけじゃないんですよ。普通のサラリーマンの方とか、僕と同じ学生の人とかが参加してて」

今の自民党に求めることは。

自民党員 鈴村奏仁さん 「本当にここ数年はずっと不祥事続きで、僕も街頭で演説会で立つこともあるが、強い言葉浴びせられることもあった。悔しい思いはしていた。解党的出直し、この総裁選をもって変わったとするのは不可能だと思う。地道に信頼回復をしていく方が、解党的出直しを進めていける方かと」