29日も住宅の隣でヒグマが目撃されました。なぜ今相次ぐのか、共通点が見えてきました。

■巨大ヒグマ捕獲 200kg級

 午後1時の映像。北海道砂川市のリンゴ園で捕獲されたのは巨大なヒグマです。   猟友会 「箱わな入りました。壊すなよ、オリを」

 不気味なうなり声を上げます。28日の朝、地元の猟友会が確認。大きく鋭い爪を立て、暴れています。

 ヒグマは体長およそ2メートル、体重およそ200キロ。

 捕獲から一日経った29日。動物愛護の観点から、餌(えさ)を与えています。

猟友会 「ペットボトル3本目です」

 地元猟友会が仕掛けたおりで捕獲したヒグマは、今月後半だけですでに4頭に及びます。

北海道猟友会 砂川支部 池上治男支部長 「ただしこの他にまだ(ヒグマが)いる。この付近でこの大きさと同じくらいの2頭を朝早く目撃している。けさも国道で目撃があった。隣の上砂川町にも3頭、親子でいるのを映像で撮った」

■きょうは親子3頭 目の前に

 午前5時半ごろに撮影された映像です。

 生活道路のすぐ近く、住宅の裏側に親子とみられるヒグマが。現場は上砂川町役場からおよそ1.5キロ。ヒグマが現れた周辺には、住宅や小中学校などがあります。

 写真を拡大して見てみると、左側に母グマとみられる1頭がいます。その右側に子グマとみられる別のヒグマが確認できます。

北海道猟友会 砂川支部 池上治男支部長 「柴犬の散歩をしていた人が目撃した。その後、現場の痕跡確認に行ったら間違いなく歩いた跡。ヒグマの踏み足、親子(3頭)の痕跡を確認した。母グマは子グマを守ろうとして、人といきなり遭遇したら人が襲われることは多々あると思う。今、ヒグマが人を襲うことは全国的に一斉に起こる理論的なこと」

■札幌 親子ヒグマに襲われけが

 26日の午後8時ごろ、43歳の男性が犬の散歩中に札幌市の公園内でヒグマと遭遇。右腕を引っかかれ、出血しました。近くで子グマも目撃されています。

札幌市環境局環境共生担当課 清尾崇さん 「山の中に今、食べ物がない状態なので今回のクマに限らず食べ物を探して歩き回っている可能性は高い」

 札幌市はヒグマ対策として、公園の境目に電気柵を設置。

小学生の保護者 「近いのですごく怖くて、幼稚園に通っている下の子もいるので、できるだけ早く捕まってほしい」

■共通点は早朝と夜に…?

 全国で相次ぐクマの被害。ボロボロに引き裂かれた傘は…新潟県で朝早く散歩をしていた90代の男性がクマに襲われ、頭や足をけがした時に持っていたものです。

クマに襲われた男性の妻 「きっと傘を振り回したのか、『川の方に逃げていった』と言っていた」    北海道猟友会は、早朝や夕方以降の散歩をできるだけ控えるよう呼び掛けています。