宮城県名取市の職員が逮捕された官製談合事件を受けて、名取市は再発防止策を検討する委員会の初会合を開催しました。
名取市都市計画課の技術主査、佐藤源亮容疑者(32)は2024年11月、名取市発注の調整池築造工事の入札で名取市の土木会社に工事の設計価格を漏らしたとして官製談合防止法違反などの疑いで逮捕されました。
更に、名取市の土木会社グリーン企画建設の専務と社員が入札妨害の疑いで逮捕されています。
捜査関係者によりますと、3人は調べに対していずれも容疑を認めているということです。
官製談合事件を受けて名取市は、再発防止策を検討する委員会を設置して、27日午後に初会合を開催しました。
渋谷武志副市長「二度と同じ過ちを繰り返すことがないよう、再発防止策を取りまとめるべく全力を尽くす」
委員会のメンバーは、副市長や幹部で構成し非公開で協議行われました。
事件の経緯や総合評価方式の入札について検証するほか、職員対象のコンプライアンス意識の調査を実施します。
今後、弁護士など外部の有識者を加えて、半年をめどに再発防止策を取りまとめる方針です。
宮城県名取市の官製談合事件では、最も高い金額を提示した業者が落札していました。入札は、総合評価落札方式が採用されました。
2024年11月、名取市が発注した調整池築造工事の入札で名取市の土木会社に工事の設計価格を漏らしたとして、名取市職員が官製談合防止法違反などの疑いで、名取市の土木会社の専務と社員が入札妨害の疑いで逮捕されました。
捜査関係者によりますと、3人はいずれも容疑を認めているということです。
入札で採用された総合評価落札方式は、談合が起きにくいと言われています。
公共事業での一般的な入札は、価格が一番低い業者が落札する一般競争入札です。
総合評価方式は価格だけではなく、工事の実績や地域への貢献度、技術提案などの要素を総合的に評価する入札制度です。
産業組織などが専門の京都大学大学院経済学研究科、中林純教授です。
中林純教授「普通は入札ですと値段が一番低い業者が落札するんですけれども、総合評価の場合は必ずしもそうではなくて、入札に参加する業者が値段だけではなくて、それ以外の技術提案ですとか業者自体の過去の実績ですとかが総合的に評価されて落札者が決まる制度になっていまして、談合は普通はしにくい入札制度にはなっているということです」
総合評価落札方式では、価格に加えて工事実績や地域への貢献度、技術提案などの要素を総合的に判断して、落札業者を決定します。
談合しにくいうえに、価格と品質をバランス良く評価できるためにいわゆる安物買いを避けられることなどがメリットです。
建設関係者によりますと名取市の官製談合事件では、価格以外の評価について評価項目や配点が公表されていて、過去の入札結果などから自社や競合する業者の評価をある程度類推でき、ライバル会社に対しての自社の立ち位置が分かります。
その上で、設計価格が分かれば業者は落札できる価格の範囲で、より大きな利益を得ることが可能になります。
談合が起きにくい方式とはいえ、情報があれば有利な落札が可能になることから談合は起こり得ると言えます。