21日に閉幕したG7広島サミットについて、世界中が驚いたウクライナのゼレンスキー大統領の電撃的な参加を、戦火を逃れて宮城県石巻市で暮らすウクライナ人の女性は誇りに思うと喜ぶとともに、その姿を特別な思いで見つめました。

 2022年4月、石巻市に避難してきたウクライナ出身のホンチャロヴァ・イリナさん(63)。イリナさんの次男は、今もウクライナに暮らしています。

 ゼレンスキー大統領が今回、広島市で21日まで開かれたG7サミットに参加するため、戦時中にもかかわらず来日したことを驚くとともに特別な思いを抱いています。

 ホンチャロヴァ・イリナさん「ゼレンスキー大統領が日本にいて、各国の首脳とともに非常に重要な問題に取り組んでいることをとても誇りに思い、とてもうれしく思います」

 ゼレンスキー大統領は、20日に広島に到着し、岸田総理をはじめG7各国の首脳らと会談しました。

 当初予定されていたオンラインではなく、来日することが明らかになったのは到着の前日でした。

 21日、原爆資料館を視察し平和記念公園で慰霊碑に献花しました。

 その様子を生配信の映像で見ていたイリナさんは、自国の大統領が被爆地に赴いたその姿に同じ過ちを繰り返してはいけないと訴えました。

 ホンチャロヴァ・イリナさん「人々は起こったこと(核兵器が使われたこと)を、二度と繰り返してはいけないということを理解する必要があります」

 ウクライナでの戦争は、1年以上が経った今も終結には至っていません。

 イリナさんは、1日も早い戦争終結を祈っています。

 ホンチャロヴァ・イリナさん「私たちがこの会議に期待することはただ一つ。各国が互いに結束しウクライナを支援して下さることだと申し上げたいです」