震災の教訓を若い世代の教員らに伝えていこうという交流会が21日に仙台市で開かれ、震災で長女を亡くした校長らが教員を目指す学生らに自らの体験を伝えました。

 平塚真一郎さん「君たちが今こうして元気でいられるのは、本当に大人が頑張ったし周りが支えたから君たちの命はつないでもらった命なんだよ。だから君たちが今度は命をつなぐ番なん。だ君たちが安全の当事者なんだ」

 講演を行ったのは、石巻市立大川小学校に通っていた当時6年生の長女を津波で亡くした、石巻市立青葉中学校の平塚真一郎校長ら3人です。

 この交流会は、若い教員や教員を目指す学生らに震災の教訓を伝えていこうと、3・11メモリアルネットワークが開きました。

 震災当時、志津川高校で勤務していた気仙沼高校の岸貴司教諭は、防災は継続が大切だと訴えました。

 気仙沼高校岸貴司教諭「小、中、高、大人になっても自助を徹底すること。避難経路を確認すること。災害に応じた訓練をすること。同じことを繰り返すことが習慣となり、いざという時の防災対応力になる」

 学生「教員になったら大きく地域を巻き込んだ形で、防災のネットワークを築いていけたらいいなと思った」

 こうした交流会は7月と9月にも開かれ、9月には神戸市の教員が阪神大震災の伝承活動について話すことになっています。

 21日の交流会では、防災に関し学校間や教員間で温度差が出ないよう、いざという時に命を守ることを熱く伝え続けることが大切だと意見が出されていました。