仙台市の旅行業者が企画した国際交流イベントで返金トラブルが相次いでいる問題で、業者が宮城県が示した期限の5月23日までに返済についての報告をしてきてないため、県は近く業務を停止する命令などを出す方針です。
仙台市青葉区の旅行業者ハローワールドは、全国各地で子どもたちと留学生との交流イベント、イングリッシュキャンプを開催してきました。
しかし3月ごろから、主催者の都合などでイベントが中止になっても参加費が返金されないトラブルが相次ぐようになったということです。
宮城県が5月1日に行った立ち入り調査では、返金が遅れているケースが200件を超え総額は600万円に上ります。
県は被害者への返金を指導して5月23日までに報告書の提出を求めていましたが、午後5時現在で業者からの提出は無いということです。
このため、県は業務停止命令などの行政処分を出す方針です。
被害を訴える保護者がkhbの取材に応じ、業者のずさんな対応を批判しました。
「すごい大金なので早く返して欲しいし、早く忘れたいですね、この業者とのことを」 取材に応じた保護者は、子どもが通う小学校で国際交流イベントのちらしが配られ、愛知県で開催されるイベントに2024年3月に申し込みました。
「6年生の最後の思い出にもなるし、英語を習ってきたということもあったので、一度行かせてみようかなと思って申し込んだ」
子ども2人分の参加費約6万円を支払いましたが、2024年8月に予定されていたイベントは台風で中止になりました。返金を求めていますが、1年以上が経過した今も戻ってきていないということです。
「何度もイングリッシュキャンプの問い合わせフォームに連絡をさせてもらって、いつの返金ですかと何回もメールさせてもらってるけど一切メールも返って来ない」
女性は宮城県庁の担当課に相談し、ハローワールドの担当者につながる携帯番号を教えてもらいました。
「一度だけ出てもらえたので、どういうつもりですか?返すんですか?詐欺ですか?とまで言わせてもらって、返すつもり無いですよね?って言って話をしたら、(業者が)私1人でやっとるもんでそんなスムーズにできませんみたいな悪びれる様子も無く」
電話に応じた担当者は返金をしない理由について説明せず、女性が返金を求めた書類が届いたかどうかも把握をしていない様子だったということです。
「今どんな状況になっているのかも分からないので、返す気があるのか詐欺なのか返す気が無いのか、はっきりとしてほしいですね」