能登半島地震の発生から7月1日で1年半、地震とその後の豪雨で甚大な被害を受けた石川県輪島市に地域に役立つ情報を届けるラジオ局、まちのラジオが誕生しました。開局を支えたのは、東日本大震災後の宮城県女川町で同じようにラジオ局を運営していたメンバーたちです。

 輪島市町野地区に7日に開局した臨時災害放送局、まちのラジオ。臨時災害放送局は、大規模な災害が発生した際に設けられ住民に役立つ情報を発信することに特化した放送局です。

 運営するのは、ラジオに携わるのは初めてという有志の住民たち。この開局を支援したのが、東日本大震災の直後から約5年間、女川町で放送されていた臨時災害放送局、女川さいがいFMの元メンバーたちです。

 5月、女川町にまちのラジオの住民パーソナリティを招き、かつてのスタジオで放送機材の扱い方や情報の伝え方など、番組作りのノウハウを伝えました。

 「これは自分の中で何だろうと思うと、自分が分かっていないことをそのまま伝えたら絶対相手には伝わらないので、ということは前にも言ったことなので、そこはお願いします」

 更に、女川さいがいFMで実際に使っていた放送機材もまちのラジオへ譲り渡しました。

 番組は、平日の正午から午後2時までの生放送を中心に、生活に役立つ情報を住民に届けます。

 町野復興プロジェクト実行委員会山下祐介委員長「町野のみんなで作る、地域のまちのラジオとしてやっていきたいと思っています。ついつい聞きたくなるラジオをみんなで作っていく、そういったラジオ局にしていきたいと思います」

 元女川さいがいFM 大嶋智博さん「ここで本当にやっていけるのかな、皆さん不安を抱えてらっしゃるので、不安を抱えているところに対して、みんなで一緒にやっていこうよっていう声を掛けていく手段として、僕はラジオが有効だと思うんです。何とかこれが続けていけるようにこれから伴走していきたいと思っています」