市販薬に効果は似ているものの、現在は医師の処方が必要となる「OTC類似薬」について、難病患者の母親らが保険適用の継続を求めて厚生労働省に要請を行いました。

 OTC類似薬は医師の処方が必要で、現在は保険適用となっている薬のうち、市販薬と成分と効果が似ているものです。

 10日、国の指定難病である皮膚病の「魚鱗癬(ぎょりんせん)」を患った息子を持つ母親の大藤朋子さんらが厚労省にOTC類似薬の保険適用の継続を求める要請を行いました。

 大藤さんによりますと、現在、魚鱗癬の治療で使用している薬が保険適用外になった場合、現在は年間3万円ほどの薬代が82万円ほどになる見込みだということです。

 大藤さんは要請後の会見で「薬代のために生活がままならなくなる人が出ないようにOTC類似薬の保険適用は外さないでほしい」と訴えました。

 政府は経済財政運営政策の基本的方針を示す「骨太の方針」に「現役世代の保険料負担を含む国民負担の軽減を実現するため、OTC類似薬の保険給付の在り方の見直し」を掲げています。