国が医療機関などに無償提供するため購入していた新型コロナウイルスの治療薬について、使用期限の切れたおよそ250万人分が昨年度に廃棄されていたことが分かりました。
厚労省によりますと、昨年度に廃棄されたのは、アメリカ製薬大手ファイザーの「パキロビッド」など、新型コロナウイルスの飲み薬およそ250万人分です。
国は新型コロナウイルスが流行した時に、医療機関や薬局に無償で薬を提供する目的で購入しましたが、2023年5月に新型コロナウイルスの感染症法上の扱いが2類相当から5類になったことで、無償での提供ができなくなりました。
そのため、厚労省は再度流行する可能性に備えて購入した飲み薬を期限が切れるまで保管する方針を、去年8月に決めていました。
今後も、使用期限が切れたものから順次、廃棄していくということです。