アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長は講演で利下げの可能性を示唆しました。これを受けて急速な株高と円高が進んでいます。

パウエル議長 「金融政策が引き締めの領域にあるなか、基本的な見通しとリスクバランスの変化を踏まえると、政策スタンスの変更が必要となる可能性がある」

 パウエル議長は各国の中央銀行総裁らが集まる経済シンポジウム、ジャクソンホール会議でこのように述べ、雇用情勢の下振れリスクを踏まえたうえで利下げを慎重に進める姿勢を示しました。

 この発言を受けて市場では、パウエル氏が利下げの可能性を示唆し、想定よりも前向きな姿勢を示したと受け止められました。

 利下げによる景気の下支えへの期待感が広がり、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は一時、900ドル以上値上がりしました。

 また、アメリカの利下げにより日米の金利差が縮まるという思惑から、外国為替市場ではドルを売って円を買う動きが広がり一時、2円近く円高が進みました。