10年前の2015年9月11日、宮城県に初めて大雨特別警報が発表され各地で川が氾濫しまし、2人が死亡するなど大きな被害が出ました。そして2025年9月5日には、石巻市雄勝や気仙沼で、観測史上最大の3時間雨量を記録しました。
秋にかけては更に、台風や線状降水帯による大雨が予想されます。大雨は事前に予測できるからこそ十分な備えができます。大きな被害をもたらす大雨に事前に備える取り組みです。
ハザードマップの作成などを行う仙台市の減災推進課では、取り組みを勧めています。 早坂政人さん「気象や避難の情報を自分の生活に結び付けておくためのツールとして、マイタイムラインを推奨しています」
マイタイムラインは、大雨災害時に何をするかをあらかじめ時系列で決めておく1人1人の避難計画です。
早坂政人さん「大雨災害は時間軸によって徐々に変化していく特徴があるので、自分の行動をあらかじめ計画することができるんですね」
仙台市太白区にあるkhb東日本放送を自宅と仮定して、マイタイムラインを作るため、まずはハザードマップを確認します。
名取川や広瀬川が近くにあるこの付近は、洪水によって0.5メートルから3.0メートル浸水の恐れがあります。
1階は浸水の恐れがあるため、安全なエリアに逃げられなかった場合は2階以上への垂直避難が必要です。大雨は予測できるため事前に安全な場所や指定避難所などに避難しておきましょう。
避難所にも注意が必要です。「初動×」は大雨災害のリスクが低いエリアのため初動では開設しない避難所です。「大雨×」は土砂崩れなどの危険があるため大雨時は開設しない避難所です。「2階↑(上)」は浸水エリアのため2階以上への避難が必要な避難所です。
khb周辺では、長町小学校や八本松小学校などが指定避難所になっています。避難経路や所要時間の確認が重要なため、実際に歩いてみると、身近な場所に危険があることが分かります。
早坂政人さん「大雨が降るとマンホールが外れたりずれたりしている可能性がありますので、けがをしてしまう恐れがあります」
車で避難する際にも注意することがあります。
早坂政人さん「大雨災害の時には注意が必要な場所です。アンダーパスになっていますよね。内水氾濫が起こった時に水がたまりやすい場所になっています」
冠水したアンダーパスでは、車が水没する可能性があります。車で避難する際はアンダーパスを避けるルートも事前に確認する必要があります。
避難のタイミングも人それぞれです。早期の立ち退きが必要なエリアに住んでいる人や避難に時間を要する人がいる場合は、警戒レベル3、それ以外で浸水が想定されるエリアに住んでいる人は警戒レベル4で避難します。
早坂政人さん「避難場所までの経路以外にも、買い物に行く道とか通勤通学の経路が大雨災害の時にどういうリスクがあるのかを日頃から確認してほしいなと思っています」
確認した災害リスクを紙に書いていくと「わたしと家族の避難行動」をまとめる欄もあり、警報レベルごとの行動が一目で分かります。家族の連絡先なども記入できたら完成です。
1.ハザードマップの確認
2.避難場所やタイミングの確認
3.作成
マイタイムラインは、仙台市のホームページで入手できます。今回は紙に書きましたがスマートフォンやパソコンでも簡単に作ることができます。