アメリカのトランプ大統領は中国が意図的にアメリカの大豆を購入していないとし、報復を示唆しました。一方、中国は米中の貿易摩擦を見据えて輸入先を多角化しています。
トランプ大統領はSNSで「中国が意図的に我が国の大豆を購入せず農家に困難をもたらしていることは経済的に敵対的な行為だと考えている」と指摘しました。
そのうえで、「報復として中国からの食用油などを取引停止にすることを検討している」と述べています。
一方、中国国営テレビは8日、アメリカの大豆協会の話とし、中国がアメリカからの大豆の購入を5月以来やめているとして「アメリカの農村は非常に苦しんでいる」という農家の声を報じました。
また、国営テレビのSNSでは、中国のある食糧を輸入する港では1月から9月にかけ、アメリカからの船が半分以下に減り、7月以降は入港がゼロになったと報じています。
その代わり、ブラジルやアルゼンチンなど南米からの船が多く入港し、大部分が大豆を運んでいるとしています。
アメリカとの貿易摩擦を抱えるなか、中国は主に食料油や飼料に使用する大豆の輸入先を多角化している形です。