被害者をあらかじめ認識することはできなかったのか。プレジャーボートが衝突し、8歳の男児が死亡した事故で、最高裁は逆転有罪判決を言い渡しました。
■ボート事故 最高裁で“逆転有罪”
瑛大くんの母親 「ほとんど取れかかった状態で、自分で押さえながら湖に浮かんでいた」
母親はボートのスクリューに巻き込まれ、両足を失いました。
2020年9月、福島県猪苗代湖でプレジャーボートに接触され、当時8歳の豊田瑛大くんが死亡、母親ら2人が重傷を負いました。
この事故で、ボートを操縦していた佐藤剛被告(49)が業務上過失致死傷の罪に問われています。
知人の船と並走していた佐藤被告。
検察側によると、知人は人がいることに気が付いて舵を切りましたが、佐藤被告の船は知人の船を追い越していったといいます。
裁判では、佐藤被告がおよそ200メートル先にいた被害者を発見し、事故を予見できたかが争点です。
1審では「事故を予見することは可能で、十分な見張りをしていれば被害者を発見し、停止や減速ができた」として、禁錮2年の実刑判決が言い渡されました。
一方、2審では、遊泳禁止区域に人がいるのは想定しがたく、安全を確認して航行しても被害者らを発見できないとして無罪となっていました。
16日午後3時から始まった裁判。
最高裁は「2審の判決を破棄しなければ、著しく正義に反するものと認められる」として2審の無罪判決を破棄し、逆転有罪を言い渡しました。
これで禁錮2年とした1審の判決が確定することになります。
判決を受け、遺族は…。
瑛大くんの母親 「瑛大の話をしたり写真を見たり、思い出を振り返りたい気持ちはあるけれど、今でもそれができなくて。結局、瑛大は戻ってこないという現実は変わらないので」
瑛大くんの父親 「(2審の)高裁で逆転無罪でどん底に落とされていた。ようやくわかってくれる人が出てきたことがありがたかった。早く瑛大に会いに行きたい」