TICAD(アフリカ開発会議)のために来日した国連のグテーレス事務総長が会見し、世界で紛争が続くなか、平和の実現へ日本の役割に期待感を示しました。
国連 グテーレス事務総長 「平和のリーダーとしての日本。8月は広島と長崎の惨劇から80年を迎える節目の月です。直近ではノーベル平和賞によって認められたように、日本の人々の平和と軍縮に対する永続的なコミットメントが再確認される月でもあります」
グテーレス事務総長は21日、「国際舞台で日本が果たす重要な役割が強調される8月に日本を訪問できたことは意義深い」と述べました。
そのなかで、ロシアのウクライナ侵攻を巡る日本の対応を「公正で持続可能な平和の必要性を擁護し、正しい政策を取ってきた」とし、現在の世界情勢に対する姿勢を評価しました。
また、グテーレス事務総長はガザ地区の即時停戦を要請し、特にガザ市の制圧に向けてイスラエル軍が開始した作戦が大勢の死傷者を出すことがないように牽制(けんせい)しました。
一方、グテーレス事務総長はウクライナ侵攻やガザでの戦闘を巡り、「安全保障理事会は超大国間の地理的・政治的対立によって必要な合意を形成できなかった」と指摘し、安全保障理事会の改革を求めました。