宮城県多賀城市で飲酒運転のRV車が仙台育英高校の生徒の列に突っ込み、18人が死傷した事故から5月22日で18年です。現場で飲酒検問が行われた他、仙台育英高校では犠牲になった生徒を悼み花が手向けられました。

 2005年5月22日未明、多賀城市八幡の国道45号で飲酒運転のRV車が仙台育英高校の生徒の列に突っ込み、3人が死亡15人がけがをしました。

 22日、事故が発生した時刻に合わせ飲酒検問が行われました。

 塩釜警察署浅野和志交通課長「お酒を飲んだら乗らない。飲酒運転を許さない。皆様飲酒運転根絶に向けて取り組んでいただければ」

 一方、仙台育英高校の多賀城校舎では、事故で亡くなった3人の生徒の追悼式が行われました。

 追悼式には、仙台育英高校の生徒ら約1300人が参列しました。

 会場には献花台が設けられ、参列者は静かに手を合わせ冥福を祈りました。

 仙台育英高校生徒会長春成惺真さん「飲酒運転によってかつて大きな被害を受けた仙台育英としては、これから宮城県だけではなく全国的にも飲酒運転は良くないということを広めていけたら」

 宮城県の飲酒運転による事故は減少傾向にありますが、2023年は4先月末までで7件と根絶には至っていません。

 事故現場に近いイオン多賀城店では、仙台育英高校書道部3年の早坂彩花さんが、塩釜警察署の一日署長として飲酒運転根絶を訴えました。

 書道部員6人とともに、飲酒運転の根絶を願って記した書を掲げました。

 仙台育英高校書道部早坂彩花さん「飲酒運転をしない、気を付けて運転するということを心がけて運転していただけるように、私も頑張っていきたい」

 買い物客「気を付けなきゃいけないなと。子どもたちに言われると、やっぱり(飲酒運転などは)しないじゃないですか」

 仙台市青葉区国分町では、警察官や地域のボランティアなどが飲食店約60店舗を訪問し、仙台育英高校書道部の協力を得て制作したポスターなどを配って飲酒運転根絶を訴えました。

 飲食店関係者「お客様には何でいらっしゃいましたか、どちらまでお帰りになるのですかという情報を得ながら営業していきたいと思っています」

 宮城県の飲酒運転事故の件数と死者数の推移は、仙台育英の生徒が犠牲になった事故が起きた2005年を境に、件数死者いずれも大幅に減っていますが、死者がゼロになったことはありません。